岩手医科大学 医師卒後臨床研修プログラム page 228/254
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麻酔科麻酔科部長鈴木健二(すずきけんじ)教授■出身(大学・都道府県)/岩手医科大学・岩手県■専門分野/麻酔・ペインクリニック■得意分野/疼痛管理■経歴/1985年岩手医科大学医学部卒業後、麻酔学講座に入局....
麻酔科麻酔科部長鈴木健二(すずきけんじ)教授■出身(大学・都道府県)/岩手医科大学・岩手県■専門分野/麻酔・ペインクリニック■得意分野/疼痛管理■経歴/1985年岩手医科大学医学部卒業後、麻酔学講座に入局。岩手県立胆沢病院、北上済生会病院等勤務を経て、2002年4月同講座講師、同年8月助教授、2004年2月現職となる。■専門資格等/日本麻酔科学会指導医、日本ペインクリニック学会専門医■研究課題/1)心筋虚血予防のための麻酔管理法に関する研究2)末梢性顔面神経麻痺の早期予後判定と治療法の確立に関する研究■研究概要/1)人工心肺を用いる心臓手術患者および虚血性心疾患をもつ手術患者を対象として使用麻酔薬や循環補助薬の種類による循環動態や術後の状態について解析し、心筋虚血予防のための適切な麻酔管理法を確立する。2)末梢性顔面神経麻痺の早期予後判定に有用な指標を明らかにするとともに、治療法について重症度別に確立する。これにより本疾患の重症患者に対しては早期に集中的な治療を施すことで予後を改善し、また軽症例においては不必要な治療を削減する。■その他加盟学会等/日本麻酔科学会、日本ペインクリニック学会、日本臨床麻酔学会、日本集中治療医学会、日本心臓血管麻酔学会概要麻酔とは手術侵襲から患者を守るための診療技術である。麻酔科医は手術中麻酔管理と同時に患者の呼吸・循環・代謝を滞りなく維持・管理している。このためには気道確保・人工呼吸・血管確保・輸液管理等の基本診療手技が身に付いていると共に各種生体モニターの意義や見方にも精通していなければならない。当科での臨床研修では、全身麻酔を通じて全身管理を行うための診療技術および各科に通じる横断的知識を修得する。診療科紹介部長メッセージ麻酔科では手術の麻酔のみならず、救急・集中治療、ペインクリニック等、幅広い分野で活躍できる人材を育成すべく診療・研究・教育を進めております。特徴・特色麻酔科医は患者の術前状態や手術によって起こり得る病態を正確に把握し、適切な麻酔計画を立てなくてはならない。また、麻酔管理では患者の安全を確保すると同時に周術期の患者のQOLを高く保つことにも配慮しなければならない。即ち、術前には患者の不安を取り除き、術中は患者を手術侵襲から守ると共に外科医が安心して手術を行える環境を提供し、さらに術後は患者の早期離床のための適切な鎮痛手段を施せるような診療を提供しなくてはならない。当科では指導医のもとに手術患者の麻酔計画を立て、術中の麻酔管理を実践する。術後も患者の状態を観察し、麻酔管理が適切であったか否かを確認するとともに術後鎮痛・術後輸液・酸素療法などを実践して行く。私の研修時代私が医師になった頃には、現在のような臨床研修制度はありませんでした。当初、私は、医師としての基本手技、即ち気道確保・人工呼吸・循環管理等を習得する目的で麻酔科を選択しました。ある程度手技を修得したら他科へ移ることも考えておりましたが、その後、救急・集中治療やペインクリニックにも携わるうちに麻酔科で学びたい診療技術や知識が拡がり、現在に至っております。227Iwate Medical University