岩手医科大学　医師卒後臨床研修プログラム page 240/254

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臨床検査科（総合診療外来）・睡眠医療科睡眠医療科部長櫻井滋（さくらいしげる）准教授診療科紹介■出身（大学・都道府県）／金沢医科大学・岩手県■専門分野／睡眠医学、呼吸器病学、呼吸管理学、感染制御学■得意....

臨床検査科（総合診療外来）・睡眠医療科睡眠医療科部長櫻井滋（さくらいしげる）准教授診療科紹介■出身（大学・都道府県）／金沢医科大学・岩手県■専門分野／睡眠医学、呼吸器病学、呼吸管理学、感染制御学■得意分野／睡眠関連疾患、医療関連感染制御、呼吸管理■経歴1981年金沢医科大学卒業、1990年医学博士、1990年University ofWashington呼吸器・集中治療医学部門研修、1994年岩手医科大学医学部第三内科講師、2006年附属病院感染症対策室長兼任、2009年医学部臨床検査医学講座准教授を経て、2010年医学部睡眠医療学科准教授・学科長■専門資格等／日本内科学会認定内科医、同臨床指導医・日本睡眠学睡眠医療認定医・日本呼吸器学会専門医・ICD (infection controldoctor)・日本呼吸ケア・リハビリテーション学会評議員■研究課題／＊行動睡眠医学＊睡眠呼吸障害の診断と治療■研究概要／臨床例を対象とする睡眠呼吸障害（睡眠時無呼吸症候群）の気道陽圧療法、呼吸管理（補助換気療法、酸素療法）に関する研究。■その他加盟学会等／日本化学療学会、日本臨床生理学会、日本環境汚染学会、American Academy of Sleep Medicine（AASM）会員など部長メッセージ睡眠医療科は平成22年7月に開設された、全国的にも極めてユニークな診療科です。その実態は呼吸器病学と集中治療学、睡眠医学の要素を統合した、いわばインテグレーテッド・メディスン（統合医学）で、この分野では先進的な米国の呼吸器・集中治療を牽引する学会、American Thoracic Society（http://news.thoracic.org）には、既にsleep medicine assemblyが設けられています。特に社会医学的側面から職業安全や精神疾患、生活習慣病の背景となり、動脈硬化や心血管疾患の発症に関与するため、循環器科・神経内科などとも深く関わる分野となっています。概要1睡眠医療科スタッフ全員が内科・呼吸器科医としての臨床経験を有すると同時に、睡眠医療の学会認定資格を有している。2診療の主体は睡眠時無呼吸や慢性心不全に伴うチェーン・ストークス呼吸の患者に関する診断と気道陽圧装置（マスクによる非侵襲的補助換気を含む）による呼吸管理。3睡眠医療を担うにあたり、一般内科医としての基本を習得することが重要と捉えており、有病率の高い循環器、呼吸器疾患、精神疾患に伴う睡眠障害をはじめ、指導医の診療に随行することで糖尿病や喘息等の慢性疾患に関する一般的マネージメントや内科緊急症への基本的な対処に関して、県内外の関連病院において随時体験することができる。4循環器科、内分泌代謝科、外科、矯正歯科等との連携によるチーム医療を推進しており、合同カンファランスに参加して、領域を越えた広い視野と知識が得られる。特徴・特色睡眠医療科には次のような特色があります。1呼吸器病学と集中治療学、睡眠医学の要素を統合し、それらの経験を有するスタッフによって構成される、インテグレーテッド・メディスン（統合医学）分野である。2急性から慢性の睡眠呼吸関連疾患の管理、3社会医学的側面から職業安全や精神疾患、生活習慣病等のマネージメント技術の獲得、4動脈硬化や心血管疾患の発症につながる睡眠関連疾患に、循環器科・神経内科・精神科・外科・矯正歯科の各科と連携して対応している。5睡眠医療科ならではの診断・治療技術が獲得でき、研修医にとっては将来の学位取得、睡眠医療認定医をはじめ、内科認定医等への確実なステップとなる。6既に睡眠医療を中心にクリニックを開業している出身者も県内に複数おり、実際的な将来設計が可能。私の研修時代胸部外科医として出発した私の初期研修生活は、麻酔科や集中治療室での研修を経て、呼吸管理学を学ぶ方向へと向かいました。特に沖縄県立中部病院呼吸器集中治療部門における、内科医としての研修は、感染症や総合医学的視野を与えてくれるとともに、その後アメリカでの臨床研修へとつながりました。地域に拘らなかった研修時代は、やがて出身地である岩手に新しい医療概念を持ち帰る必要性を、私に教えてくれることとなりました。239Iwate Medical University