岩手医科大学 医師卒後臨床研修プログラム

岩手医科大学 医師卒後臨床研修プログラム page 60/254

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初期臨床研修プログラム体験VOICE地域格差のない高度医療提供に貢献したい大学病院でこそ可能な医療を臨床の場で経験現在、私は血液・腫瘍内科に所属し、白血病やリンパ腫、多発性骨髄腫、原発不明癌などの種々の腫....

初期臨床研修プログラム体験VOICE地域格差のない高度医療提供に貢献したい大学病院でこそ可能な医療を臨床の場で経験現在、私は血液・腫瘍内科に所属し、白血病やリンパ腫、多発性骨髄腫、原発不明癌などの種々の腫瘍性疾患の方を担当させて頂いています。当科では化学療法や造血幹細胞移植などによる疾患の治癒を目指していますが、日々の診療の中で「痛みを聞く」ことが肝要だと改めてわかりました。ただ医療が高度なだけでも無意味であるし、患者さんの信頼や理解が得られなければせっかくの医療も有害なものになってしまいます。当科では「患者さんと同じ目線となった上で、今提示できる最適な治療は何か」を科の中で議論し、患者背景に即した標準的な医療の実践の他にも、大学病院でこそ可能な高度医療の提供を日々心がけています。また、初期研修先として市中病院と大学病院のどちらが有益かということをよく耳にしますが、個人的な意見としては、市中病院では様々なプライマリーを学べる機会には恵まれますが、結局は限られた人数の上級医とその環境が自分自身の医療の最大限としかならない可能性があるので、自分の施す医療の標準医療からの逸脱に気が付けない場合も否定できません。大学病院に研修の基盤を置き考えながら実践するという基本を身に付け、さらに自分に必要と考える分野に関し市中病院などで院外研修を追加することの方が将来の自分の医療の幅を広げられる可能性や向学心に富むと考えます。臨床と研究の両立を社会人大学院制度で病棟での仕事の合間を縫って大学院の講義の聴講や実習を行っています。また、限られた時間の中で、優先順位をつけながら白血病関連の薬剤に関する自分自身の研究に関しても指導医と二人三脚で行っています。血液疾患に関する研究は目覚ましく、日進月歩であるため、海外文献を模索しながら、新しい知見の基、独自の発想力で研究・分析を進めなければなりません。その発想力を養い、自分自身の研究人生の基盤を築くためにも、その技量を指導医から学び取りながら、自分の成せる研究成果を臨床の現場にフィードバックできるよう日々努力しています。また大学病院は自分の興味をどこまでも探究できる環境に近いことが魅力であり、「目の前の患者さんを治したい」という臨床面と「研究で将来の患者さんを治したい」という研究面の両立も可能であると考えます。私を育んでくれたこの故郷に根差しつつも、地域格差のない医療の提供を心がけ、微力ながらもその一翼を私も担えれば、と思っています。菅原教史岩手県滝沢村出身2009年3月/岩手医科大学卒2011年3月/岩手医科大学附属病院初期臨床研修修了2011年4月/岩手医科大学大学院医学研究科・博士課程4年[血液臨床腫瘍学]専攻●菅原教史のキャリアパスプランH21.4~H23.3初期臨床研修(岩手医科大学附属病院)H21.4~岩手医科大学社会人大学院血液専門医内科認定医内科専門医がん薬物療法専門医がん治療認定医平成21年卒業平成25年学位取得予定59Iwate Medical University